地域包括センターに相談
さて、親との別居を決断したはいいものの、私の前に大きな壁が立ちはだかった。
お金がない。
今まで、さんざんパチンコにつぎ込んできたわが親には、貯金というものがなかった。
それどころか、まだキャッシングの返済さえ残っていた。
もちろん、年金も有り余るほどもらえているわけではない。
10万ちょっとの年金で一人暮らしをさせれば、またヤミ金にひっかかることは目に見えていた。
世の中、年金が少なくても一生懸命やりくりをしながら一人暮らしをしている人はたくさんいると思う。
だが、うちの親は違う。
ちょっとだけ・・・を繰り返し、何に使ったかわからないままお金を消費してしまうのだ。結局、支出が収入を上回ればお金は足りなくなる。
普通の人は、そうならないように生きていくが、うちの親は
お金がなくなった ⇒ そうだ、次の年金で返せばいいからちょっと借りよう
と思ってしまうらしい。
困った私は、役所の『地域包括センター』に相談に行った。(要支援1の認定をうけていたのです)
あらかじめ電話で相談の予約をとり、いざ役所へ。
とても親切な相談員の方に、これまでのいきさつを洗いざらいお話しした。
「ひとりで抱え込まれて、大変でしたね。」
この言葉を聞いて、泣きそうになってしまった。
これまで、兄弟にも、夫にも、誰にも全部は話せなかった。
ヤミ金程度は話せても、やっぱり家庭内窃盗のことに関しては話すことに抵抗があった。あんな親でも、悪く思われたくないと思っていたのかもしれない。
でも、親のことを知らない他人には不思議と全部話せてしまった。
抱え込んでいることを聞いたもらうだけでも、ひとって救われるんだな。